番外編・・・・・メダカの飼い方

 僕の趣味にメダカの飼育があります。この件について院内・外で色々と質問をお受けしますので、
飼育法のページを作ってみました。メダカは見ているだけでも、とても癒されるので、おすすめですよ!!




   《僕のメダカ飼育法》

 今まで、屋内や屋外での飼育、ろ過器等、各種装置の使用など、色々な方法でメダカの飼育をしてまいりました。

                                            

                        



 これから紹介するのは長期間にわたり、とてもメダカが安定して元気に育っている僕が最も良いと思う飼育法なので
少しでも、皆様のご参考のなれば幸いです。尚、生き物の飼育法には正解はないと思います。
皆様のお住まいの地域の生活環境などで、飼育法も変わってくると思いますので、ご承知おきください。



 〔1〕飼育場所

 屋外で、日当たり風通しが良く、容器に雨が入らない場所に設置しましょう。できましたら、1日にトータルで2~3時間ぐらい太陽の光があたる場所が良いと思います。但し、この時、メダカの退避用として、適度な日陰を作ってあげて下さい。設置場所は、ベランダや庭の軒下など色々あると思います。
観賞を第1目的とするなら屋内の水槽でろ過器を使って飼うのが良いですが、今までの経験上、屋外の方が、メダカの元気度、成長の速さ、喜び方(?)が屋内より、数段上のように感じます。日光の紫外線は、メダカの病気発生を抑えてくれるので、その関係もあるでしょう。この関係から、今回は、屋外飼育に限定して紹介しますので、ご了承下さい。



 〔2〕飼育容器

 様々な容器を使った経験上、「プラ舟」が軽くて丈夫で、1番のおすすめです。プラ舟とは土木作業時にコンクリートを
練ったりする耐久性の高い容器で、ホームセンターで入手できると思います。
サイズも23ℓ,30ℓ,36ℓ,50ℓ,60ℓ,79ℓ....と何種類もあります。プラスチック製の衣装ケースなどを使う方もいますが、生き物と水を入れるので、耐久性に優れた物が良いと思います。次におすすめするとしたら、睡蓮鉢など風情があっていいかな....尚、可能なら、できるだけ、大きな容器が、水質と水温が安定するのでおすすめです。



   

    僕の2階ベランダにある水槽です。
←奥から、プラ舟80ℓ、睡蓮鉢(直径42cm)
  プラ舟36ℓです。


 〔3〕用具

 前述のプラ舟や睡蓮鉢以外に必要な物は、メダカをすくう網と水温計で、これはペットショップやホームセンターなどでなるべく良い物を購入しましょう。また、水換え時などに必要となるのは、ザル(又はふるい)、バケツ2~3ヶ、ひしゃくみたいな物(水の出し入れに使用)、スポンジ(容器等を洗う)、キッチンペーパーなどで、これらは、100円ショップで購入した物でも充分だと思います。そして、冬場の防寒対策や急に冷え込む時、または雨風が強くて水槽に雨が混入しそうな時の為などに、容器に「フタ」があった方が良いと思います。室内用の水槽と違って、プラ舟や睡蓮鉢には専用のフタが無いと思いますので、皆様なりに工夫して作ってみて下さい。その時に、フタが風で飛ばされないように、少し重めにするなどの注意が必要です。
 

   ←網は、大きいのと小さいのが
  あった方が便利ですよ。


    自作のフタです。
 ←プラ舟には、ポリプロピレンの透明なシートに
  アルミのメッシュ枠をテープで貼り付けました。
  睡蓮鉢には人工素材のフローリングシートを
  2枚貼り合わせて重くしました。
  全てホームセンターでそろいました。



 〔4〕飼育水

 水道水を1~2日、直射日光下で汲み置きし、カルキが抜けた物を使用して下さい。
または、中和剤(カルキ抜き)を使用する方法もあります。




 〔5〕水温

 水温0~38度ぐらいに適応できると言われています。生育の適温は20~25度ぐらいです。
10度以下になると休眠状態に入り、5度以下になると冬眠状態になるはずです。僕のベランダ水槽では、昨冬、水10度以下(たしか12月~3月中旬頃)では、エサあげと水換えもせず、放置状態で、メダカ約50匹は無事に全員越冬しました。(但し、天気の良い日中はフタを空け、日光をあてて、夜は冷えないようにフタをしていました)また、急激な水温変化はメダカに大きなストレスとなります。
特に、夏場は日射による急な水温上昇に気をつけて、例えば容器にすだれを乗せて遮光をするなどして下さい。
日射により、気温が30度でも水温は40度になる事もあります。




 〔6〕底石、土

 容器の底に土や石を入れると、ろ過作用等、水質の安定に必要なバクテリアの住処になります。また、冬場の冷えの緩和など水温の安定にも役立ちますし、メダカの精神面でも落ち着く事ができると思います。個人的には、砂利よりも園芸用の赤玉土が良いと思います。赤玉土は硬質タイプが水でくずれにくいのでおすすめです。
次におすすめするとしたら、大磯砂利あたりでしょうか....尚、砂利・土ともによく水洗いしてから使用しないと水槽がにごりますのでご注意下さい。水洗いにはざる(又はふるい)があると便利です。


 
   ←赤玉土を敷いて、水草にアナカリスとホテイアオイを
  入れてあります。
  また、メダカの隠れ家として、陶器のたこつぼや
  土管なども置いてあります。

 


 〔7〕水草

 水草はメダカの隠れ家にもなり、リラックスさせるとともに、光合成により、酸素を供給してくれるので、メダカの育成やろ過に役立つバクテリアの育成に良い影響を与えます。また、産卵場所になったりもします。
春~夏はホテイアオイがおすすめです。順調ならどんどん増えるのでおもしろいですよ。
また、アナカリスは、弱い光でも育つので、私は一年中入れています。




 〔8〕水換え

 蒸発した水は、その都度、補充して下さい。水換えのサイクルの決まりはないと思いますが、水の汚れ、におい、メダカの元気度などを各自で判断して、水換えを実施したらよいと思います。僕的には、2~3週間に1度、水槽の半分の水を換えています。あまり頻繁に水を換えるとメダカは体調を崩します。新しい水は、元の飼育水と同じくらいの温度にして下さい。もちろん、カルキ抜き済ですよ。水換え用の新しい水は、1~2日前に飼育容器の近くに置いておけば、双方温度も近くなりますから便利ですよ。

   
  〈僕流・水換え方法〉 
①水草、水温計、置き物(たこつぼ等)など、メダカと赤玉土以外の物を取り出し、水草は軽くすすぎ、藻やゴミを取り、他はスポンジで洗う。
②メダカを網や容器ですくい、バケツなどの容器に入れておく。
③飼育水を網でこしながら(ゴミなどを取り除くため)容器の半分(30ℓの容器なら15ℓ)の量を取っておく。
④飼育容器の中で、ふるいなどを使って赤玉土を洗い、洗い終えた赤玉土はバケツに入れておく。
⑤飼育容器は、スポンジで汚れを取り、残った水を全部捨てる。溶けた土が残りますが、キッチンペーパー等でふき取って、しっかりと容器をきれいにして下さい。もちろん、洗剤は使ってはいけませんよ。
⑥取り出した赤玉土を飼育容器に戻し、ゆっくりとなるべく、濁らない様に、新しい水と③で取っておいた飼育水を入れて下さい。そして①で取り出した水草や置物をセットし、最後にメダカを戻したら完了です。水がきれいになると、メダカ達も、とても喜んで元気に見えますよ。



 〔9〕ろ過装置

 屋外の場合、太陽光・底土・水草・そしてバクテリアなど、自然の力を借りますので、ろ過装置やろ過材は必要ないと思います。前述の水換えを定期的に行うだけで充分でしょう。


 〔10〕 エ サ

 1日2回、朝夕に分けてメダカ専用のエサ(ペットショップ等で購入)を食べ残さない程度(または数分で食べきる程度)あげて下さい。僕の場合は10匹につき耳かき1杯程度をあげています。食べ残しは水質悪化につながりますので、かわいい、おもしろいからと、たくさんエサをあげるのは禁物です。また、稚魚には成魚のエサをすりつぶした物をあげてください。


 〔11〕飼育数

 難しい問題ですが、屋外でろ過装置なしだと、成魚の場合は2ℓに1尾の割合でしょうか。
つまり、36ℓ容量のプラ舟ならば18匹ぐらい飼育可能という事です。1ℓに1尾の割合でも良いような気もしますが、過密でなく、ゆったり飼育の方が水質も安定し、メダカも元気に育ちます。



 〔12〕メダカの入手方法

 自然採取、ペットショップで購入、通販で購入、人にもらうなど色々な方法があると思います。ペットショップで購入する時は、可能なかぎり、自分の目で元気な子を選んでみましょう。そして、家に持ち帰る際は、メダカの入った容器(袋)をあまり、ゆらさないように慎重に運んで下さい。メダカ同士がぶつかって傷つきますし、移動はメダカにとって強いストレスとなります。また、信頼のおける通販店で、購入するのもおすすめします。
養殖場から直接、自分の手元に来るので、メダカがとても元気な気がしますし、格安で手に入る場合もあります。

  
 メダカ通販店めだか本舗      ←僕が以前購入した広島にある通販店です。
                       親切で、とてもためになる無料のメールマガジンもあり、大変気に入ってます。



 〔13〕水合わせ

 新しく来てくれたメダカをすぐに水槽に放してはいけません。水温や水質(pH等)が異なるからで、あまり差異があるとショック死なども起こる事があります。

  〈僕流・水合わせ方法〉
①メダカを移そうとする水槽にビニール袋などの容器に入ったメダカをそのまま浮かべて、水温の調整をします。(30分ぐらい)
②上記のビニール袋などに入ったメダカを水ごとプラスチックの容器等に入れて、また水槽に浮かべます。
③水槽の水を除々にプラスチック容器に入れて、メダカを新しい水槽の水に慣らしていきます(プラスチック容器の水5分の1程度を5分おきに5回ほどに分けて行う)
④そのまま水槽に浮かべたまま、1時間ほどメダカを落ち着かせてから、メダカを水槽に投入します。



 〔14〕屋内飼育

 今回はあえて僕が最適だと思う屋外飼育に限定してみました。皆様の中には、どうしても、室内の水槽で飼いたい方もいらっしゃるでしょう。そこで室内飼育でのポイント、注意点をあげます。

・急激に水温変化のある場所での設置はしないで下さい。例えば、エアコンの近くや、直射日光が長時間当たる所など....
・ろ過装置の使用はおすすめしますが、エアレーション(いわゆるブクブク)などの水流が強くなる装置はおすすめできません(メダカは水流が苦手です)
・日当たりの良い明るい場所の設置が良いですが、日照が足らない時は、照明器具を使いましょう。




 長々とお読み頂きありがとうございました。皆様のメダカが少しでも元気に育ってほしいと思い、かなり本気で書いてみました。始めに書いた通り、飼育法に正解はありません。僕なんかより、立派な飼育方法もネットに沢山あると思いますので、皆様なりに研究してみたらいかがでしょうか。
   
 最後になりますが、僕のメダカの近況を紹介しますと、4月初旬から、どんどん産卵し、赤ちゃんは3ヶ月ぐらいで300匹ぐらい生まれて、子供の通う幼稚園や、妻の実家、整体院のお客様のお家などに、それぞれお引越しをして元気にすくすく育っております。繁殖というのも、メダカの飼育の楽しみの1つですね。

 
 では、皆様とメダカ達が、末永く幸福でありますよう心よりお祈り申し上げます。














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